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試験のポイント

平成30年 2級建築士 学科試験概要

総評

一般受験者及び学院生の4科目の平均点は、計画・法規・施工で標準的、構造でやや易しいという結果となっています。全体的に昨年の試験と比べて平均点は上昇しており、昨年よりもやや易しい試験であったと思われます。

平成25年~平成29年の合格基準点(各科目・総得点)及び合格率は、次の通りです。

合格基準点 合格率
(全国)
計画 法規 構造 施工 合計
平成29年 13 13 13 13 60 36.6%
平成28年 13 13 13 13 60 42.3%
平成27年 13 13 13 12 59 30.1%
平成26年 13 13 13 13 60 37.9%
平成25年 13 12 13 11 58 28.3%

本年は昨年に続き、高い平均点となっています。昨年は、科目基準点・総合点ともに基準点に補正はなく、合格率が高い(36.6%)本試験でした。過去、同じような平均点では、平成22年・平成23年・平成29年が該当し、この時も基準点の補正はなく、全国の合格率は、39.4%・38.2%・36.6%でした。

合格率は、28.3%~42.3%まで幅広い変動がありますが、今年は補正がなければ30%台後半から40%台前半の高い合格率と予想されます。

なお、合格基準点については、正式には8月21日(火)(予定)合格発表を待たなければわかりません。

各科目の出題構成

試験内容は昨年とほぼ変わらない内容でした。

《計画》問題構成
建築史2、環境工学8、各論8、設備7【H29:建築史2、環境工学8、各論8、設備7】
《法規》問題構成
建築基準法20(単体規定12、集団規定等8)、建築士法2、関係法令3 【H29:建築基準法20(単体規定12、集団規定等8)、建築士法2、関係法令3】
《構造》問題構成
力学6、各部構造13、材料6 【H29:力学6、各部構造13、材料6】
《施工》問題構成
施工計画4、各部工事18、測量1、積算1、契約1 【H29:施工計画4、各部工事17、地盤調査1、積算1、用語・機械1、契約1】

各科目の難易度

問題の内容については、近年定番化しつつある「問題文の長文化」や「計算問題」、「図問題」などの解答を導き出すのに多少手間のかかる出題が多く見られました。

ただし、計画・法規は、計画の解答が比較的絞りやすい内容であったため、法規に時間を十分にかけることができ、二科目とも解答しやすかったと思われます。また、構造・施工は、全体的に過去問題主体の解答枝となっており、対策をしっかり行っていれば、高得点がとりやすい試験でした。

各問題の正答率から問題の難易度をA(易しい)、B(標準)、C(難しい)の3つのランクに分類し、各科目の難易度を平成29年と比較した結果は次の通りです。

一般生正答率データ(平成29年⇒平成30年)
ランク 問数 Aランク(70%以上) B(50%以上70%未満) C(50%未満)
計画 25 10問 ⇒ 11問 9問 ⇒ 8問 6問 ⇒ 6問
法規 25 2問 ⇒ 6問 17問 ⇒ 12問 6問 ⇒ 7問
構造 25 5問 ⇒ 12問 12問 ⇒ 10問 8問 ⇒ 3問
施工 25 10問 ⇒ 11問 8問 ⇒ 9問 7問 ⇒ 5問
合計 100 27問 ⇒ 40問 46問 ⇒ 39問 27問 ⇒ 21問

100問中、Aランクの易しい問題が極端に増えております。Bランクの標準問題が昨年より7問減少、Cランクの難しい問題が6問減少しました。全体として昨年と比べ、易しい試験ということがわかります。

各科目の得点状況は、

  • 計画:Aランクの比率が昨年同様であり、易しい試験でした。
  • 法規:Aランクが増加し、Bランクは減少、Cランクも若干増加していますが、標準的な試験でした。
  • 構造:Aランクが極端に増加しており、B・Cランクが減少、計画同様、易しい試験でした。
  • 施工:各ランクで多少の入れ替えがありますが、Aランクが最も多いので、比較的易しい試験でした。
  • 計画
  • 法規
  • 構造
  • 施工
  • 4科目合計

試験分析結果から今後の対策

今年は、過去問題が主体であり、各科目で得点を稼ぎやすい試験でした。このような試験では、取りこぼしが致命傷となる場合があります。特にAランクは、確実に得点できるように繰り返し学習をし、過去問題対策をしっかり行うことが最も重要です。

また、Bランクの標準問題を得点できるかどうかが、合否を分けることになります。Bランクの標準問題ほど『学習の量と質』の差が出やすく、暗記だけでなく、内容を正しく理解し、応用力を身につける必要があります。

各科目の出題ポイント

今年の各科目の特徴的な問題及び得点較差がつきやすい問題を科目別に整理しました。

学科Ⅰ 計画

昨年に引き続き、易しい問題であった。
  • 建築史からは、「日本建築史」「西洋建築史」の2問が出題され、標準的な問題でした。
  • 環境工学は8問出題されました。No.5「表面結露」やNo.7「終日日影」は、目新しい問題となり、戸惑った受験生も多くいたことと思われます。しかし、それぞれの出題内容は、過去問題対策や自身の経験からくるイメージで対応可能なので、それぞれもう1ランク上の正答率を出したい問題でした。
  • 計画各論では、No.16「各部寸法等」で「ほふく室」が初めて出題され、難易度が高くなりましたが、それ以外の問題は既出の解答枝が多く、解答は絞りやすかったと思われます。
  • 建築設備では、新傾向問題や過去の応用問題が複数出題されましたが、いずれも解答枝は過去問題からとなっており、比較的解答を絞りやすい問題が多かったと思われます。
出題項目と難易度ランク

※ランク:A(易しい問題:正答率70%以上)、B(標準問題:正答率50%以上70%未満)、C(難しい問題:正答率50%未満)

NO 2018年 2017年
問題項目 難易度 問題項目 難易度
1 日本建築史 C 日本建築史 C
2 西洋建築史 A 近代・現代建築史 B
3 環境工学融合(用語・単位) A 環境工学融合(用語・単位) C
4 換気 A 室内環境 A
5 表面結露 C 伝熱(図解問題) C
6 伝熱 C 温度・湿度(空気線図) B
7 終日日影 C 日照・日射 B
8 採光・照明 B 採光・照明 B
9 A B
10 屋外気候 A 屋外気候 C
11 住宅(独立住宅含) B 住宅(独立住宅含) A
12 集合住宅 A 集合住宅 A
13 商業建築融合 B 商業建築(事務所) C
14 教育施設等 A 教育施設等 B
15 文化施設 A 公共建築等融合 A
16 寸法設計・面積・規模 C 寸法設計・面積・規模 A
17 車椅子使用者への配慮 B 高齢者等への配慮 B
18 地域計画 A 地域計画 A
19 建築設備用語 B 建築設備用語 C
20 空気調和設備 C 空気調和設備 A
21 給水設備 A 空気調和設備 A
22 排水設備 B 給排水衛生設備 A
23 電気設備 B 電気設備 A
24 照明 B 照明 A
25 設備融合・他
(環境・省エネ・維持管理)
A 設備融合・他
(環境・省エネ・維持管理)
B
特徴的な出題

特徴のある問題、正答率較差(学院生・一般生)の付いた問題。

NO.5「表面結露」

表面結露防止に関する図問題。これまでにない出題形式。正答率29.3%と難易度が高い問題であった。各要素は過去に出題された内容だが、ひっかけ問題として内部結露防止についての記述があった。表面結露・内部結露を明確に把握していれば対応可能な問題であった。

NO.7「終日日影」

冬至の日における終日日影を選択するこれまでにない出題形式。正答率27.5%と難易度が高い問題であった。ただし、太陽の動きは全受験生が経験している事柄である。それをイメージできるかどうかで差がつく問題であった。特に「太陽は動いている」をイメージできれば、誤選択(枝3:28.7%)の終日日影がないも理解できたはずである。

NO.10「屋外気候」

5枝すべて過去に出題された問題。正答率較差は、7.9%。正解枝はヒートアイランド現象に関する基本的内容で、H25年に同じ内容で誤りの枝として出題された定番問題である。

NO.17「車いす使用者に配慮した計画」

正答率較差は、8.1%。解答枝2「キックプレートの高さ」は、H28年に正解枝として出題された問題である。数値の違いで誤り枝となる定番問題。過去問題対策を確実にし、Aランクとしたい問題であった。

NO.19「建築設備用語」

正答率較差は、10.4%。用語の組合せ問題で、2年連続「ミキシングバルブ」が出題された。昨年は正解枝で今年は誤り枝(解答枝)として出題された。H21年にも解答枝として出題されているので、過去問題対策を確実に行いAランクとしたい問題であった。

学科Ⅱ 法規

計算問題が多かったが、標準的な問題であった
  • 単体規定では、総則3問、一般構造2問、構造強度3問、防火・避難3問、基準法融合1問の出題で、今年は「面積・高さ等の算定」が2年連続で出題、その他にも「天井の高さ(計算問題)」や「構造強度(木造-計算問題)が出題されました。また、受験生の多くが苦手意識のある計算問題が複数見られました 。
  • 集団規定等では、道路1問、用途地域2問、容積率(計算問題)1問、建蔽率1問、高さの制限(計算問題)1問、日影規制1問、防火・準防火地域1問が出題されました。近年の法改正では「幼保連携型認定こども園」に関する問題が用途地域で出題され、その他にも容積率の計算問題で緩和規定の読み方がポイントとなりました。
  • 関係法令では、「建築士法」が2問と「関係法令融合」が3問出題されました。近年の法改正では建築士法で、「所属建築士の登録変更」が解答枝となっていました。また、関係法令では「建築物省エネ法」がやはり解答枝となっていました。
  • 昨年に引き続き、法改正にからむ問題が多く、また、それが解答枝となる問題が多いという傾向がみられました。最新の法令集でなければ高得点を出すことができないことが大きな特徴です。
出題項目と難易度ランク

※ランク:A(易しい問題:正答率70%以上)、B(標準問題:正答率50%以上70%未満)、C(難しい問題:正答率50%未満)

NO 2018年 2017年
問題項目 難易度 問題項目 難易度
1 面積・高さの算定 C 面積・高さの算定 C
2 手続き融合 A 確認済証の交付 B
3 確認済証の交付 B 手続き融合 B
4 一般構造融合 A 一般構造融合 B
5 天井の高さ(計算問題) B 採光計算 B
6 構造強度(木造-計算問題) C 構造強度(木造) B
7 構造計算 B 構造強度融合その他 B
8 構造強度融合 B 確認申請書の添付図書 B
9 防火区画等 C 防火区画等 B
10 避難施設等 B 避難施設等 B
11 内装制限 B 内装制限 B
12 道路 A 道路 B
13 用途地域 C 用途地域 A
14 用途地域 B 用途地域 B
15 建蔽率 A 延べ面積・容積率融合 B
16 容積率(計算問題) C 建ぺい率(計算問題) C
17 高さの制限(計算問題) C 防火地域・準防火地域内 B
18 日影規制 B 高さの制限・日影規制 C
19 防火地域・準防火地域内 A 高さ制限(計算問題) C
20 基準法融合(用途変更) B 雑則・その他 A
21 建築士法 A 建築士法 C
22 建築士法(事務所) C 建築士法(事務所) A
23 長期優良住宅法 B 関係法令融合 C
24 関係法令融合 B 関係法令融合 B
25 関係法令融合 B 関係法令融合 B
特徴的な出題

特徴のある問題、正答率較差(学院生・一般生)のついた問題。

NO.2「手続き融合」

正答率較差は、12.3%。解答枝である枝4の建築計画の変更は、H28年のリメイク問題。施行規則まで確認をしなければ解答がでない問題であったが、近年出題されているので、取りこぼせない問題の1つであった。

NO.7「構造計算」

正答率較差は、9.2%。H25年のリメイク問題。構造計算が必要な建築物を選択する問題。確認申請が必要な建築物が、構造計算が必要な建築物となる。これを知っていれば難なく解答できる。枝5の誤解答(16.6%)が多かった。法6条の確認のみで解けるため、Aランクとしたい問題であった。

NO.16「容積率(計算問題)」

H26年の応用問題。正答率32.5%と難易度が高い問題であった。法改正された条文を正しく読み取って計算する内容。容積率の算定の基礎となる延べ面積は、「共同住宅の共用の廊下・階段部分の面積」を除くことがポイントだが、目新しい表現が追加され、枝3(21.5%)、枝4(32.7%)の誤解答が多く、悩んでいる様子がうかがえた。

NO.18「日影規制」

正答率較差は、11.4%。全ての枝が過去の定番問題。ただし、枝1は29.5%と誤選択が多かった。内容は「日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定」における正しい枝であり、高さの算定の令2条を確認する点がポイントであった。いずれにしても過去の定番問題なので、少なくともAランクとしたい問題であった。

NO.25「関係法令融合」

正答率較差は、2.8%。解答枝4が法改正問題、正答率は65.9%であった。「建築物省エネ法」に関する内容であり、法改正における代表的な問題であった。

学科Ⅲ 構造

例年に比べ、やや易しい問題であった
  • 構造力学については、過去問題対策で十分に対応できる内容でした。ただし、No.4の「静定ラーメンの応力」については、近年では珍しく曲げモーメント図を選択する形式での出題で、各点の応力を正確に求める力が試されました。その結果、正答率は低くなり、力を発揮できなかった人が多くいたようです。また、No.2の「応力度・許容応力度」についても、基本公式を活用できれば難なく正答できる問題でしたが、結果は低い正答率となり、確実性のある学習ができていたかどうかが分かれ目となりました。
  • 一般構造については、新規問題・応用問題の枝がいくつか散りばめられていたものの、正答枝のほとんどが過去問題であったため、過去問題対策さえできていれば難なく解ける問題でした。図問題についても、3問と多少多めの出題でしたが、やはり定番の過去問題で、文章問題同様に高い正答率となりました。
  • 建築材料については、2枝で悩まされる問題・基本的ではあるものの近年の傾向にはない問題が含まれていました。各種材料に対する本質的な知識が問われ、多少難易度が高くなりました。特に、No.23「金属材料」においては、鋼材の「降伏点」について問われていることを読み取れたかどうか、細かな知識を持てていたかどうかがポイントとなり、一筋縄ではいかない問題でした。
出題項目と難易度ランク

※ランク:A(易しい問題:正答率70%以上)、B(標準問題:正答率50%以上70%未満)、C(難しい問題:正答率50%未満)

NO 2018年 2017年
問題項目 難易度 問題項目 難易度
1 断面の性質 A 断面の性質 B
2 応力度・許容応力度 B 応力度・許容応力度 C
3 静定梁の応力 A 静定梁の応力 B
4 静定ラーメンの応力 C スリーヒンジラーメンの応力 C
5 静定トラスの応力 B 静定トラスの応力 B
6 座屈荷重 B 座屈長さ B
7 荷重・外力融合 A 荷重・外力 A
8 風圧力 A 設計用地震力 B
9 地盤・基礎構造 A 地盤・基礎構造 A
10 木質構造(各部構造) B 木質構造(各部構造) A
11 木質構造(接合部) A 木質構造(耐力壁) B
12 木質構造(耐力壁) A 木質構造(構造設計) B
13 壁式鉄筋コンクリート造 A 壁式鉄筋コンクリート造 B
14 鉄筋コンクリート構造(構造設計) B 鉄筋コンクリート構造(構造設計) B
15 鉄筋コンクリート構造(各部構造) B 鉄筋コンクリート構造(各部構造) C
16 鉄骨構造(構造設計) C 鉄骨構造(構造設計) B
17 鉄骨構造(接合部) B 鉄骨構造(接合部) C
18 耐震設計・構造計画 A 構造計画 A
19 耐震診断・耐震改修 B 耐震設計 C
20 木材 A 木材・木質系材料 B
21 セメント・骨材・コンクリート B セメント・骨材・コンクリート A
22 セメント・骨材・コンクリート B セメント・骨材・コンクリート B
23 金属材料 C 金属材料 C
24 材料融合 A ガラス C
25 材料融合 A 材料融合 C
特徴的な出題

特徴のある問題、正答率較差(学院生・一般生)のついた問題。

NO.1「断面の性質」

何通りかの計算方法が考えられ、瞬時の発想力を要する断面形状であった。解答するためのルートを的確に判断し、手間取り・漏れのない計算ができたかどうかがポイントとなった。

NO.4「静定ラーメンの応力」

曲げモーメント図を選択するタイプの出題としては平成11年以来であるが、着実に計算を進められれば必ず正答できる問題であった。したがって、CランクとなっているがBランクにはとどめておきたい問題であった。

NO.10「木質構造(各部構造)」

正答枝は、「方づえ」についての問題であり、その説明文が「火打」であることが誤りであった。過去の定番の出題形式では、「方づえ」と「方立」を混同させて誤りの問題としているタイプが主で、出題の多様性が見られる問題であった。このような頻出の部材については、その役割を抜かりなくおさえておくことが必要である。

NO.18「耐震設計・構造計画」

正答枝の判断には、荷重・外力の範囲の地震力に関する知識が要され、広い視野を持っての解答が求められた。

NO.23「金属材料」

正答率格差は-6.5%。枝2が完全新規の内容で、こちらを誤選択した割合が48.4%と非常に高かった。一方、正答枝である枝1の内容は新規ではあるものの、頻出の過去問題「鋼材の引張り強さの範囲」と類似していたため、混同して誤った判断をした人が数多くいたものと考えられる。やはり、確実な知識の習得が課題となる。

学科Ⅳ 施工

昨年と比較して、得点しやすい問題であった。
  • 4年連続で「木造住宅の基礎工事」が出題され、前年に出題された枝が繰り返し出題される傾向が見られました。
  • 各部工事では、「コンクリート工事」、「鉄骨工事」、「木工事」がそれぞれ2問、融合問題では「左官工事、タイル工事」、「建具・ガラス工事、内装工事」がそれぞれ1問、また、「押出成形セメント板工事」が「ALC工事」との融合問題として、初めて出題されました。
  • 昨年と同数の新規枝が出題されましたが、過去問題が多く、過去の解答枝の内容がしっかり理解できていれば、容易に解答を絞り込むことができたと思われます。その結果、比較的易しかったと思われます。
出題項目と難易度ランク

※ランク:A(易しい問題:正答率70%以上)、B(標準問題:正答率50%以上70%未満)、C(難しい問題:正答率50%未満)

NO 2018年 2017年
問題項目 難易度 問題項目 難易度
1 施工計画 A ネットワーク工程表 A
2 渉外諸手続き A 工事監理業務 A
3 現場管理(作業主任者の選任) C 現場管理(材料管理) A
4 現場管理(廃棄物) A 現場管理(廃棄物) B
5 仮設工事 B 仮設工事 C
6 木造住宅の基礎工事 C 地盤調査 A
7 杭工事 B 木造住宅の基礎工事 C
8 コンクリート工事 B 型枠工事 A
9 コンクリート工事 C 鉄筋工事 C
10 型枠工事 B コンクリート工事 C
11 鉄骨工事 A コンクリート工事 B
12 鉄骨工事 A 鉄骨工事 A
13 鉄骨工事 A 鉄骨工事(高力ボルト接合) A
14 ALC・押出成形セメント板工事 B 補強CB工事・ALC工事融合 B
15 木工事 B 木工事 B
16 木工事 A 木工事 C
17 防水工事 B 防水工事・屋根工事 C
18 左官・タイル工事 A 左官・タイル・石工事 A
19 塗装工事 B 塗装工事 B
20 建具・ガラス・内装工事 A 建具・ガラス・内装工事 C
21 設備工事 B 設備工事 B
22 改修工事 C 改修工事 B
23 測量(図・計算問題) A 施工機械・器具 B
24 積算 A 積算 A
25 請負契約 C 請負契約 A
特徴的な出題

特徴のある問題、正答率較差のついた問題。

NO.3「作業主任者を選任しなければならない作業」

解答枝5に「型枠支保工の解体作業」が初めて出題された。「型枠支保工の組立・解体作業」は高さに関係なく、作業主任者を選任しなければならない。

NO.14「ALCパネル・押出成形セメント板工事」

押出成形セメント板工事は初めての出題。正答率較差は10.2%。押出成形セメント板工事の新規枝(枝4・5)を含む内容だが、解答枝3(ALCパネルの目地幅)は、H26年に出題された問題。

NO.19「塗装工事」

正答率較差は10.3%。新規枝(枝1)を除く枝は、よく出題されている内容。解答枝4はH23年・H27年・H28年に出題された定番問題のため、確実に正解しなければならない。

NO.20「建具・ガラス・内装工事」

正答率較差は11.5%。施工では最も較差のついた問題。5枝すべて近年出題されている内容で、解答枝(枝1)はH27年・H29年に出題された定番問題。外部に面するアルミサッシ枠の取付けにおいては、仮留めのくさびは必ず取り除いてからモルタルを充填する。

NO.22「改修工事」

一般生で2番目に正答率の悪かった問題(34.1%)。正答率較差は8.0%。新規枝(枝2・3)があったが、枝1(かぶせ工法)は3年連続で出題されている定番問題であり、枝4・5もよく出題されている内容であったため、学院生は、新規枝が解答枝でも解答を絞りやすかったと思われる。

№23「測量」

水準測量による高低差の測定値から標高を計算する問題は、平成8年以来の出題で測量の単独問題としても5年ぶりとなる。テキストの例題を解いていれば容易に解答できた問題。

今後の学科試験対策

出題内容については、基本的な問題が多く、その中でも各分野の本質を問われる問題や実務的な問題が出題されました。また、融合問題が多く出題され、資格保持者となるべく幅広い知識が要求されました。

2級建築士設計製図課題を意識した問題(計画:夫婦寝室の規模・DKの規模・法規:竪穴区画)が科目にまたがって複数出題されたことも大きな特徴です。省エネ、構造強度、職業倫理、バリアフリー、建築設備などに関しては、社会的な重要性が高い内容や、より設計・工事監理に関して専門的(実務的)な内容をテーマにした問題が今後も多く出題されることが予想されます。

また、来年は建築基準法が改正されます。法改正の問題については、複数年にわたって必ず出題され、受験生が最新の法を意識しているかが問われます。したがって、その対策が今まで以上に必要となります。

以上のことから今後の対策として、過去問題の暗記だけに頼らず、次のような学習方法が重要となります。

  1. 過去の出題内容を(問題文の暗記でなく)正しく理解すること。
  2. その知識を少し掘り下げ、効率よく知識の幅を広げること。
  3. 多くの問題を解いて、応用力・解答スピードを身につけること。
  4. 時事的な問題・法改正の情報に耳を傾けること。

資格保持者として求められる資質を問う内容が、今後も出題のテーマとなるので、「暗記から理解」の学習が必要になると予想されます。ただし、2級建築士学科試験は、決して満点が必要な試験ではありません。確実に得点できる問題を1つでも多く増やし、その積み重ねで、各科目の基準点のみならず、総合点で合格基準点へ持っていくことが重要です。

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