平成22年度 建築設備士二次試験本試験検証
今年度の総評
●設計課題「屋内プールのあるコミュニティセンター」
建築設備基本計画
必須問題である『建築設備基本計画』は、「コージェネレーションシステムの計画」や「プールの空調方式」等についての記述問題が、例年通り10問出題されました。ただし、例年より踏み込んだ記述を求める内容となっており、難易度は例年より難しかったものと考えられます。
出題内容は、以下の通りです。第1問 厨房に設ける換気設備 第2問 プールに適する空調方式 第3問 給湯設備における省エネルギーの計画 第4問 プールのろ過設備の計画 第5問 多目的ホールに設ける照明設備の計画 第6問 太陽光発電設備の計画 第7問 エントランスに設ける排煙設備の計画 第8問 消火活動と消火活動上必要な施設のうち、
配管設備を伴うものの計画を行い、
その種類と対象とする階また室の記入第9問 誘導灯の計画 第10問 コージェネレーションシステムの計画 新傾向の出題として、「消火活動と消火活動上必要な施設のうち、配管設備を伴うものの計画を行い、その種類と対象とする階また室を記入せよ」という消火設備に関する出題が挙げられます。消火設備については、例年、「屋内消火栓設備」または、「スプリンクラー設備」のいずれが出題されてきましたが、今回の問題は、建築計画も把握した上で回答させる出題となっています。
避難・警報設備では、例年出題されていた「自動火災報知設備」または「非常用の照明装置」に代えて、平成6年以降出題されていなかった「誘導灯の計画」について出題されました。
また、給湯設備については、単に給湯設備の計画ではなく、「給湯設備における省エネルギーの計画」について記述する出題となっており、例年より踏み込んだ記述を求める出題となっています。
なお、例年出題されていたが、今年は出題されなかった問題として、「受変電設備の総容量と契約電力」が挙げられます。建築設備基本設計製図
「建築設備基本設計製図」は、「空調・換気設備」、「給排水衛生設備」、「電気設備」の3分野から受験者が選択して解答する選択問題となっています。第1問〜第3問までがそれぞれの分野に特化した問題となっています。第4問については、選択分野に係わらずに解答する共通問題となっています。
空調・換気設備
出題構成としては、例年通り、「第1問/系統図」、「第2問/能力表」並びに「第3問/ダクト図」が出題されました。「第1問/系統図」では、「余剰排熱の放熱は、本体の空冷冷却器によって行うので、考慮しなくてよい。」という条件により、余剰排熱を放熱する冷却塔や熱交換器の作図が不要でした。他については、例年通りで、全体的な出題内容、難易度は、ほぼ例年通りといえます。
給排水衛生設備
出題構成としては、例年通り、「第1問/機器表」、「第2問/系統図」並びに「第3問/配管図」が出題されました。給水方式は、昨年に引き続き、「ポンプ直送方式」で出題され、給水ポンプユニットは「3台ローテーション・2台並列運転形」の条件で出題された。給水ポンプユニットの算定において「ポンプ1台当たりの吐出量・全揚程」とされていることから、「3台ローテーション・2台並列運転形」の条件文を読み落としや、文意が理解できない場合には解答を誤る問題となっています。また、「第2問/系統図」において「給水・給湯の必要な箇所がわかるように、配管系統を示すこと。」という条件により、建築図の把握を要求する出題内容となっています。全体的な出題内容、難易度は、ほぼ例年通りといえます。
電気設備
出題構成としては、例年通り、「第1問/機器表」、「第2問/全般照明の算定表および照明器具等の配置計画」並びに「第3問/単線結線図」が出題されました。第2問の全般照明の算定表においては、昨年に引き続き、照明率が問題文に与えられたので、解答しやすかったものと思われます。「第3問/単線結線図」については、コージェネレーションシステムの発電機が「三相3線式200V(低圧)」で出題されたため、同位の電圧となる、動力用変圧器の二次側に接続するのが適当であったといえます。また、コージェネレーションシステムに加え、太陽光発電設備を加えた出題となっており、作図量は、若干増えましたが、全体的な出題内容、難易度は、ほぼ例年通りといえます。
第4問
「第4問」の出題構成としては、例年通り、「(1)地階設備室の配置計画図」と「(2)空調・換気設備、給排水衛生設備および電気設備の計画図」が出題されました。新傾向の出題として、「(2)空調・換気設備の計画図」において、コージェネレーション設備室に設置する機器が指定された。また、一昨年までは、例年ファンコイルユニットの配置図およびこれに伴う冷温水配管図作成が出題されていたが、昨年空冷ヒートポンプパッケージエアコンの室内ユニットの配置および冷媒配管図作成が出題され、今年も同様であった。全般的な出題内容、難易度は、ほぼ例年通りといえます。
試験結果
| 種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格者率 |
|---|---|---|---|
| 第一次試験(学科) | 2,729人 | 966人 | 35.4% |
| 第二次試験(製図) | 1,157人 | 588人 | 50.8% |
| 総合 | 2,945人※ | 588人 | 20.0% |
※「第一次試験」(学科)からの実受験者2,729人と「第二次試験」(設計製図)からの実受験者216人の合計
受験者数と合格率の推移
平成16年〜平成22年 製図試験 受験者データ推移

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