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HOME > 講座一覧 > 1級建築士TOP > 合格への道 > 平成29年 2級建築士設計製図課題発表

平成29年 2級建築士 設計製図課題発表

平成29年
2級建築士設計製図課題

全ブロック(全都道府県)家族のライフステージの変化に対応できる三世代住宅(木造2階建)

[要求図書]

1階平面図兼配置図、2階平面図、立面図、断面図、2階床伏図兼1階小屋伏図、部分詳細図(断面)、面積表、仕上表及び計画の要点等とする。なお、外壁の仕上げについては、試験問題において指定した仕様により行うものとする。

  • (注) 答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートル)の方眼が与えられている。

課題対策

課題のキーワード

1.「家族のライフステージの変化」

ライフステージ

人間の一生において節目となる出来事(出生、入学、卒業、就職、結婚、出産、子育て、退職等)によって区分される生活環境の段階

家族のライフステージ

新婚期、育児期、教育期、子独立期、老夫婦期

2.「三世代住宅」

世代

親・子・孫と続いてゆく各々の代
ほぼ30年間を一区切りとした年齢層

※上記1、2の変化に対応できる住宅の設計が求められています。

課題テーマの出題分析

わが国では、少子化対策の一環として「親世代が子育て世代の育児を支援するための三世代同居に対応した良質な新築住宅の取得」を支援しています。また、「地域における資材供給、設計、施工などの連携体制による良質な木造住宅の整備に対して支援する『地域型住宅グリーン化事業』の拡充や、地域の中小工務店等による長期優良住宅等の整備や三世代同居対応工事への支援を緊急に行う」としています。近年のそれらの取組みが出題の背景にあると考えられます
(国土交通省 木造住宅の振興施策について より)

試験制度の見直しを受けて

平成24年の試験制度の見直しにより、ポイントとなる要求室については、床面積が「適宜」として出題されます。各自が適切な床面積を想定して計画することを求められます。

(1)要求図書(図面等)について

今年の「要求図書」は次のように公表されました。

【要求図書】

「1階平面図兼配置図」「2階平面図」「立面図」「断面図」「2階床伏図兼1階小屋伏図」「部分詳細図(断面)」「面積表」「仕上表」及び「計画の要点等」
「なお、外壁の仕上げは、試験問題において指定した仕様により行う」

平成26年、28年と同様、「断面図」、「部分詳細図(断面)」、「仕上表」が要求されました。作図図面が多いため、作図力を上げることが必要になります。また、「計画の要点等」における「工夫した事項や設計意図」等の文章表現 (記述)や図面との整合性も重要になります。
また、外壁の仕上げについて試験問題で指定されるため、「部分詳細図(断面)」の作図においては、複数の仕上げを想定する必要があります。

(2)木造課題の試験結果の分析

木造の課題の試験結果における特徴は、次のようになります。

出 題 ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ
木 造 H28 53.1% 16.3% 18.1% 12.5%
H26 55.3% 13.5% 23.1% 8.1%
H25 55.0% 15.8% 21.6% 9.6%
H23

52.6%

15.3% 23.8% 8.3%

「ランクⅠ」が合格です。合格率は52%~55%ですが、「ランクⅢ」、「ランクⅣ」にならない力をつければ、合格率は約80%になります。「未完成」や「失格項目」によって不合格になる「ランクⅣ」、大きな減点項目よって不合格になる「ランクⅢ」にならないためには、【早く、正確に課題文を読み取る力】【早く、正確に図面を仕上げる作図力】が特に重要な条件です。

課題の検討

今年の課題について、検討が必要な事項

(1)敷地条件及び接道(アプローチ)

  1. 接道条件は、一方向道路、二方向道路(角地)が想定されます。
  2. 敷地の規模は、最大18m×18m程度、標準で16m×16m程度と想定されます。
  • ※敷地の規模は、近年の本試験の図種(部分詳細図等含む)及び答案用紙を基に想定しています。
  • ※テーマ(三世代)を考慮すると比較的広い敷地が考えられます。

(2)屋外施設

  1. 駐車場
    三世代を考慮し、1~3台分のスペースを想定
  2. 駐輪場
    三世代を考慮し、2~6台程度を想定
  3. その他
    過去の本試験では、菜園、テラス、植樹等が出題されています。

(3)要求室

共用部分

①玄関 ②居間・食事室・台所 ③多目的スペース等

親世帯部分(親夫婦)

①居間・食事室・台所 ②夫婦寝室 ③予備室(和室等)④納戸・クロゼット・物置 ⑤浴室、洗面・脱衣室、洗濯室 ⑥便所 等

子世帯部分(夫婦+子ども)

①居間・食事室・台所 ②夫婦寝室 ③子ども室 ④納戸・クロゼット・物置 ⑤浴室、洗面・脱衣室、洗濯室 ⑥便所 等

(4)住宅の規模

過去の木造2階建ての出題では、1・2階の合計は160m2~250m2程度です。

(5)ライフステージの変化

各世代のライフステージには、次のような段階があります。

  • ◆親世代:退職、第二の人生等
  • ◆子世代:結婚、出産、子育て等
  • ◆孫世代:出生、入学、卒業、就職等

家族のライフステージ変化

家族のライフステージの変化には、一例として、以下のようなパターンが考えられます。

現在
  • A:夫婦 55歳
  • B:子夫婦 30歳
  • C:孫 3歳、1歳
10年後
  • A:夫婦 65歳
  • B:子夫婦 40歳
  • C:孫 13歳(中学1)、11歳(小学5年)

※多目的室やLD等を間仕切ることで、子ども(孫)室を計画

(6)外壁の仕上げ(仕様)について

要求図書の補足として、「外壁の仕上げについては、試験問題において指定した仕様により行うものとする。」とあります。
今までの試験では、外部の主要な部位(屋根、外壁)の仕上材料及び下地材料は、各自が決定し、記入するものでした。
指定として考えられる外壁の仕上げとして、

  1. 窯業系サイディング
  2. モルタル塗り(複層塗材またはタイル等)

等があります。

過去の出題分析を踏まえた課題対策

近年の試験は、施主(出題者)の意向を汲み取り、設計者(受験者)として適切な提案ができる能力を確認する出題となっています。そのためには、課題文を正確に読み取り、図面や計画の要点等により施主(採点者)にアピールすることが重要です。

試験分析から想定される出題者側の意向を実習課題を通して汲み取る訓練をしながら、練習を進めることが合格への王道です。

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