2024/03/22 配信の解答と解説
環境工学、設備等に関する次の記述について、適当か、不適当か、判断しなさい。
- (1) 正しい
- 天井で断熱する場合、防湿層を設けていても、小屋裏 (天井裏)への湿気の侵入を完全には防止できず、結露が生じやすい。結露を防止するためには、天井を十分に断熱・防湿した上で、天井面を透過した湿気を小屋裏換気により速やかに排出する必要がある。したがって、小屋裏は換気を十分に行う必要がある。また、小屋裏換気は夏期の排熱促進にも効果がある。
- (2) 正しい
- 我が国の夏期日中の太陽高度はかなり高く、屋上から最上階の天井を通じて流入する日射熱は、冷房負荷に大きく影響する。屋上に芝生を植栽することは、芝生や土壌による断熱性の向上、植物の水分蒸発時の影響等による屋上表面温度の降下により日射熱の流入防止に有効である。
- (3) 正しい
- 建築物の南側に落葉高木を植えると、夏期の高度が高い強烈な日射を遮り、地表の照り返しを防ぐとともに、冬期の高度が低い日射を導入することができるので、日射の温熱環境への影響調整に有効である。
- (4) 正しい
- 暖房 給湯等の一定部分に太陽熱を利用する住宅をソーラーハウスという。 アクティブソーラーハウスは、集熱・蓄熱・熱移動のために機械的な設備 (集熱器・ファン・ポンプ等:機械的手法) を使用するもので、バッシブソーラーハウスは、機械的設備を用いずに建物自体の工夫 (床蓄熱・壁蓄熱等:建築的手法)により太陽熱を利用するものをいう。両者の併用型をハイブリッドソーラーハウスと呼ぶこともある。
- (5) 正しい
- (4)の解説参照。