2023年 構造設計1級建築士講習 修了考査 総評

総評

概説

記述式問題は法適合、構造設計とも設計上の課題や構造の基礎知識等が理解できているかが中心になっている。法適合記述にあってはRC造と木造の立面混構造、一貫プログラムによるモデル化、1層がブレース構造の2層建鉄骨造における地震力や保有水平耐力、RC構造の保有水平耐力が課題である。

構造設計は直接基礎や拡径地盤造成杭、偏心K型ブレース、RC構造の保有水平耐力を対象にしたものである。4肢択一については、法適合と構造設計に分離されて3年目になり、出題項目はほぼ定まってきた状況である。

法適合では荷重外力や設計法あるいは保有耐力関係が目立っており、構造設計では免振制震、地盤基礎、耐震診断などが特徴的な項目と言って良い。また問題文にはこの3年間でほぼ同一な文章が見受けられる。

問題の内容

1.「法適合確認 記述式問」

問題1:RC+木造の立面混構造、一貫プログラムでのモデル化(ここ3年程形式は同じ)
  • 立面混構造の地震力(2021年と類似)
  • 1階に開口がある連層耐力壁のモデル化
  • 層トラスをもつる鉄骨建物のモデル化
問題2:1層がブレース構造の2層1スパン鉄骨造建物の設計法
  • 層せん断力計算
  • ルート2設計のブレース検討
  • 必要保有水平耐力時における割増係数、構造特性係数計算
問題3:RC造の保有水平耐力計算や注意事項
  • 5階建 RC建物の保有水平耐力、保証設計、構造特性係数等の計算
  • 保有水平耐力算定時の注意事項
◆全体的な特徴
  • 一貫プログラムのモデル化や木造関連の考察(3年程同形式の出題)
  • ブレース設計法等設計基礎知識の再認識
  • 2次設計における保有耐力等、基礎的考え方の再認識

2.「法適合確認 選択理由記述式4肢択一問題」

  • 計算問題なし
  • 荷重から保有水平耐力まで広い範囲からの出題
  • 簡潔かつ正確な理由記述が必要
  • 過去問と同様な問題文(下記参照)

3.「構造設計 記述式問題」

問題1:基礎と地盤
  • 直接基礎の支持力、変位計算(2018年と類似)
  • 拡底地盤造成杭の支持力計算(2022年と類似)
問題2:偏心Kブレース検討(2013年と類似)
  • メカニズム時応力図
  • 梁補剛方法
問題3:RC造保有耐力や必要保有耐力
  • 保有耐力評価
  • 必要保有耐力計算
  • 柱主筋量の考察
全体的な特徴
  • 設計基礎知識の理解が要求されている。
  • せん断力図が要求されている。

4.「構造設計 選択理由記述式4肢択一問題」

  • 全体的に広い範囲からの出題
  • 過去問題と類似の問題文(下記参照)
  • 拘束条件の異なる柱のある骨組に対し固有周期や座屈耐力等の考察問題あり
  • 簡潔な理由記述が必要

まとめ

基礎知識の再認識が中心になっているが、その中にあって過去問題と類似のものが結構多い。従って過去問題の見直や設計基礎知識の再認識が修了考査対策として最重要の項目と言うことができる。

類似問題文例 法適合

類似問題文例

構造設計

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