2025年 構造設計1級建築士講習 修了考査 総評

総評

概説

選択理由記述式 4肢択一は、令和3年度より法適合確認と構造設計に分離されて今回で5年目になり、10問それぞれの出題項目は固定化されてきている。出題項目の分野は多岐に渡るものの、過去の出題内容と同一あるいは類似した記述もあり、過去出題内容を確実に正答できることが必須条件となる。
理由記述は、最も不適当(または誤っている)とする理由を簡潔かつ正確に記述する必要があり、黄色本や青本内での該当箇所を短時間で参照できるよう、過去問題を通じて黄色本や青本を十分に読み込むトレーニングが必要である。

記述式では、法適合確認、構造設計ともに構造設計に関する基礎知識や設計上の留意点等が理解できているかが中心に問われている。
法適合確認では、鉄筋コンクリート造建築物の耐震計算ルート3による静的荷重増分弾塑性解析を用いた保有水平耐力、一貫構造計算プログラムを用いた屋根面ブレースのある鉄骨造建築物のモデル化と断面検討、木造トラスの鉛直荷重に対する合掌尻の長期許容耐力、2階建て鉄骨造建築物に耐震計算ルート3を適用する場合の柱梁耐力比や構造特性係数の算定が出題された。
構造設計では、トラス梁を有する単層門形鉄骨架構の座屈耐力や接合部の納まりスケッチ、鉄筋コンクリート造柱梁接合部の短期荷重時設計用せん断力やひび割れ図、免震ピットの立上り壁に作用する偏土圧と杭頭に水平力が作用する SC 杭に関する設問が出題された。

※「2025年版建築物の構造関係技術基準解説書」を「黄色本」、「国土交通大臣登録構造設計一級建築士講習テキスト2024年改訂版」を「青本」と記載。

問題の内容

1.法適合確認(選択理由記述式 4肢択一問題)

計10問あり、出題項目は、構造設計のあるべき姿、構造関係規定の適用、地震力、荷重及び外力に対する性能確保、鉄骨造の耐震計算、鉄筋コンクリート造の保有水平耐力計算、木質構造、耐風設計、保有水平耐力計算、一貫構造計算プログラムを用いた構造計算及び構造計算適合性判定であった。No.7 の木質構造では、選択肢のうちの2つが2025年4月の改訂内容に関する内容であった。
法適合確認の4肢択一問題は、主に黄色本(一部、青本)の該当箇所から不適当である選択肢をいかに効率よく探し出せるかが解答のポイントとなる。

2.法適合確認(記述式)

大問として3題あり、出題項目は以下のとおりである。

問題1

8階建て鉄筋コンクリート造建築物を対象として、耐震計算ルート3により静的荷重増分弾塑性解析を実施した場合の保有水平耐力の確認

    • ▶ 吹抜けのある架構のモデル化と断面検討
    • ▶ Ai分布を用いた地震力の計算
    • ▶ 柱の部材種別判定
    • ▶ 崩壊形形成時の柱のせん断力及び曲げ破壊型に求められるせん断耐力
    • ▶ 柱の部材群の種別の判定と判定理由
    • ▶ 構造特性係数の判定と判定理由
    • ▶ 曲げ圧縮破壊時の耐力低下防止対策の記述
問題2
  • 〔No.1〕一貫構造計算プログラムを用いた屋根面ブレースのある鉄骨造建築物のモデル化と断面検討
    • ▶ 断面検討の不足する部材、どのような応力に対して追加検討が必要かの記述

  • 〔No.2〕木造トラスの鉛直荷重に対する合掌尻の長期許容耐力
    • ▶ 下弦材端部のせん断、上弦材下端部のほぞの胴付き面の支圧、下弦材端部の有効断面の引張りのそれぞれで決まる長期耐力及びその最小値の算定
問題3
  • 〔No.1〕~〔No.3〕2階建て(2層2スパン)鉄骨造建築物の耐震計算ルート3の適用
    • ▶ 柱梁耐力比による崩壊形の判定
    • ▶ 各階の柱及び梁の部材としての種別と構造特性係数の判定計
    • ▶ 柱梁接合部における構造設計及び鉄骨製作、それぞれの段階での留意点や対策(採用工法や材料選定)に関する記述

3.構造設計(選択理由記述式 4肢択一問題)

計10問あり、出題項目は、構造力学(ケーブル構造)、 鉄筋コンクリート構造の材料、構造計画・構造解析、耐震設計、鉄骨構造、鉄筋コンクリート造、木質構造、免震・制振構造、地盤・基礎、耐震診断・耐震補強であった。
構造設計の4肢択一問題は、主に青本(一部、黄色本)の該当箇所から不適当である選択肢を探し出せるかが解答のポイントとなる。

4. 構造設計(記述式)

大問として3題あり、出題項目は以下のとおりである。納まりスケッチのほか、図示による解答を求める問題が多く出題されている。

問題1
  • 〔No.1〕~〔No.3〕柱頭に水平力を受ける単層門形鉄骨架構、梁はトラス梁として線材に置換
    • ▶ 曲げモーメント図とせん断力図の図示、トラス部材の軸力
    • ▶ トラス梁下弦材の座屈部材、引張降伏部材の判定
    • ▶ トラス梁の降伏曲げ耐力、座屈曲げ耐力、座屈後の安定曲げ耐力の算定
    • ▶ トラス梁の座屈荷重、骨組の座屈後終局耐力
    • ▶ 山形鋼2丁使いのトラス接合部の納まりスケッチ
問題2
  • 〔No.1〕~〔No.4〕鉄筋コンクリート造柱梁接合部の短期荷重時設計用せん断力
    • ▶ 接合部に作用するせん断力、柱のせん断力
    • ▶ 梁端曲げ降伏後のせん断破壊が生じた場合の梁のひび割れ状況の図示
    • ▶ 柱梁接合部のせん断ひび割れ状況の図示
    • ▶ 柱梁接合部の短期許容せん断耐力を増加させる有効な方法の記述
問題3
  • 〔No.1〕免震ピットの立上り壁に採用する偏土圧
    R3年度 問題3〔No.1〕と、類似
    • ▶ 土圧、水圧、土圧と水圧の合計の深さ方向分布の図示
    • ▶ 立上り壁端部の単位幅あたりの作用せん断力の算出

  • 〔No.2〕杭頭に水平力が作用する SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)の曲げモーメント分布
    • ▶ 杭の特性値βの算出
    • ▶ 杭頭完全固定(固定度1.0)及び半固定(固定度0.5)の場合における杭頭曲げモーメント、杭地中部最大曲げモーメント、杭地中部最大曲げモーメント発生深さの算定
    • ▶ 杭頭完全固定(固定度1.0)及び半固定(固定度0.5)の場合における曲げモーメント分布の図示

プレゼント

2025年 構造設計一級建築士
修了考査問題・解答解説集

ご希望の方にもれなくプレゼントいたします。下記ボタンよりお申込みください。

修了考査問題・解答解説集

※画像は、過年度のものです。

プレゼントお申込み

HOME > 講座一覧 > 構造設計一級建築士TOP > 合格への道 > 修了考査 総評

お気軽にご相談ください

日建学院コールセンター

フリーコール0120-243-229

受付時間 10:00~17:00
(土日・祝日・年末年始を除く)

ページトップに戻る