2021年
2級建築士設計製図課題
全ブロック(全都道府県)歯科診療所併用住宅
〔鉄筋コンクリート造〕
[要求図書]
・1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
・各階平面図[縮尺1/100]
※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。
・立面図[縮尺1/100]
・断面図[縮尺1/100]
・部分詳細図(断面)[縮尺1/20]
・面積表
・計画の要点等
- (注1)答案用紙には、1目盛が5ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートル)の方眼が与えられている。
- (注2)建築基準法令に適合した建築物の計画(建蔽率、容積率、高さの制限、延焼のおそれのある部分、防火区画 等)とする
[注意事項]
試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。なお、設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。
本年の課題対策
【課題のテーマについて】
近年、出題の内容についてその社会的な背景を推察させるようなものが多かったが、今年度は「歯科診療所併用住宅」という過去に出題実績のある課題となりました。これは、この試験が出題者すなわち施主の要望に対し、それを理解し、応え、設計するという建築士として必要とされる知識及び技能が問われているものと再認識させる課題といえます。
「歯科診療所併用住宅」 は、「住宅」部分はもちろんのこと「歯科診療所」部分についても、利用者、とくに患者の目線で、どのように人が移動し、どのような部屋があり何をするのかなど、イメージしやすい部分の多い課題といえます。
全体のゾーニングと、外部・内部動線を整理し、利用者である患者、医療スタッフ双方にとって利用しやすい平面計画が求められると同時に、住宅の良好な居住環境についても留意する必要があります
。
(1)要求図書(図面等)について
本年の「要求図面」は次のように公表されました。
【要求図書】
「1階平面図兼配置図」「各階平面図」「立面図」「断面図」「部分詳細図(断面)」「面積表」「計画の要点等」
平成30年度と同様、鉄筋コンクリート造ですが、階数については「※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。」とされ、2階建て、3階建てのいずれが出題されるかは、試験当日までわからないため、さまざまな想定をしながら試験対策を進める必要があります。
さらに、「構造部材表」の要求がなくなりました。
(2)鉄筋コンクリート造課題の試験結果の分析
鉄筋コンクリート造の課題の試験結果における特徴は、次の通りです。
出 題 | ランクⅠ | ランクⅡ | ランクⅢ | ランクⅣ | |
---|---|---|---|---|---|
鉄筋コンクリート造 | H30 | 54.9% | 14.5% | 24.2% | 6.4% |
H27 | 54.0% | 14.1% | 25.1% | 6.8% | |
H24 | 52.5% | 15.4% | 24.5% | 6.7% |
「ランクⅠ」が合格です。合格率は52%~55%ですが、「ランクⅢ」、「ランクⅣ」に該当しないような力をつければ、合格率は約80%になります。「未完成」や「失格項目」によって不合格になる「ランクⅣ」、大きな減点項目よって不合格になる「ランクⅢ」にならないようにするためには、【早く、正確に課題文を読み取る力】と【早く、正確に図面を仕上げる作図力】が特に重要な条件となります。
【課題の検討】
本年の課題について、検討が必要な事項
(1)敷地条件及び接道(アプローチ)
- 接道条件は、一方向道路、二方向道路(角地、南北、東西)が想定されます。接道条件によりアプローチ計画は変わりますが、原則として、患者と居住者の動線は、明確に分離して計画する必要があります。
- 敷地の規模は、最大18m×18m程度、標準で16m×16m程度、狭小敷地の場合10m×20m程度と様々なパターンが想定されます。
※敷地の規模は、近年の本試験の図種(部分詳細図等含む)及び答案用紙を基に想定しています。
(2)屋外施設
- 駐車場
歯科診療所用、住宅用を考慮し、1~3台程度のスペースを想定
※狭小敷地等の場合、近隣にある駐車場を利用し、計画しない。 - 駐輪場
歯科診療所用、住宅用として、2~8台程度を想定 - その他
過去の本試験では、スロープ、緑化スペース、樹木、テラス、ルーフガーデン等が出題されています。
(3)要求室
歯科診療所部分
①玄関 ②待合室 ③受付・事務室
④相談室 ⑤診療室 ⑥X線室 ⑦技工室
⑧休憩室 ⑨院長室 ⑩倉庫 等
住宅部分
①玄関 ②居間・食事室・台所 ③夫婦寝室
④子ども室 ⑤予備室 ⑥納戸・クロゼット・物置
(4)建物の規模
過去の鉄筋コンクリート造の出題では、延べ面積は230m2~300m2でした。
(5)断面構成
- ◆パターン1
・1階:歯科診療所部分
・2階:住宅部分
・3階:住宅部分 - ◆パターン2
・1階:歯科診療所部分
・2階:住宅部分+歯科診療所部分
・3階:住宅部分 - ◆パターン3
・1階:歯科診療所部分
・2階:住宅部分
【過去の出題分析を踏まえた課題対策】
近年の試験は、施主(出題者)の意向を汲み取り、設計者(受験者)として適切な提案力を確認する出題となっています。そのためには、課題文を正確に読み取り、図面や計画の要点等により施主(採点者)にアピールすることが重要です。
試験分析から想定される出題者側の意向を、実習課題を通して汲み取る訓練をしながら、練習を進めることが合格への王道です。
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