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1級建築施工管理技士の二次検定とは?
合格率・勉強方法解説!

1級建築施工管理技士を目指す人にとって二次検定対策は気になるところです。二次検定で最も注力すべきは「経験記述」です。経験記述は配点が高いため、その対策が必須となります。この記事では、1級建築施工管理技士二次検定の合格率、難易度、出題範囲、対策方法などについて紹介します。


目次



1級建築施工管理技士の二次検定の合格率・難易度

1級建築施工管理技士の二次試験は「二次検定」と名称変更されました。一般財団法人建設業振興基金施工管理技術検定「合格基準(事後)等 令和3年度 1級建築管理技術検定 二次検定」によると、二次検定の合格基準は得点が60%となっていて、令和3年は12,813人が受験し、合格率は52.4%でした。

年齢別グラフ右記の年齢別合格者のグラフからわかるように合格者の半数以上が20、30代以上であることがわかります。年齢が上がると仕事での責任が増加し、試験対策の学習時間が取りづらくなることが多くなるため、まだ業務負担が比較的軽い若いうちからの試験対策をオススメいたします。

参考:国土交通省
「令和3年度 建築・電気工事施工管理技術検定(1級・2級)「第一次検定(2級後期)」及び「第二次検定」合格者の発表」より



二次検定の出題範囲

令和3年の二次検定の出題数はこれまで通り全6問でした。過去問対策をしっかりやってきた人にとっては得点しやすい問題が多かったと想定されます。しかし、学習に時間を費やせなかった人には難しい問題だったようです。


【問題1】施工経験記述(品質管理)

出題管理項目は「品質管理」となっており、想定して勉強していた人にとっては記述しやすい問題でした。他の項目だけを想定していた人には難しい問題だったでしょう。


【問題2】仮設・安全

「仮設物の設置について留意・検討すべき事項2つを記述する」問題です。平成20年に同様な問題が出題されていたため、過去問対策をやっていた人には記述しやすい出題でした。


【問題3】施工管理

ネットワーク工程表に関する以下の問題が出題されましたが、難易度は例年通りでした。

  • ・作業内容
  • ・フリーフロートの計算
  • ・作業人数の計算
  • ・総所要日数の計算


【問題4】躯体施工

「杭工事」「型枠工事」「コンクリート工事」「鉄骨工事」について、留意事項を2つずつ記述する問題でした。平成20年度と同様な問題であり、解答しやすい出題だったと思われます。


【問題5】仕上げ施工

「仕上げ施工」に関する5肢択一式問題が8つありました。平成13年〜平成20年にも出題されており、解答しやすい出題だったと思われます。


【問題6】法規

「法規」は「建設業法」「建築基準法施行令」「労働安全衛生法」からそれぞれ出題され5肢択一式問題でした。条文を勉強していれば比較的楽に解ける出題だったと思われます。

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1級建築施工管理技士の二次検定対策

1級建築施工管理技士の二次検定対策はどのようにすればいいのでしょうか?合格するには出題傾向を把握し対策を立てる必要があります。ここから具体的に見ていきましょう。


施工経験記述

施工経験記述は「工程管理」「品質管理」「建設による副産物への対策」からの出題が多いです。そのため、自身が経験した工事・留意点などをまとめておく必要があります。

問題の構成は「工事概要」「工事概要に基づく経験記述」「自身の経験した工事内容の記述」に分かれています。工事概要については、指導的実務経験、建築工事区分、工事規模、建築した建物の正式名称と住所を正確に記述しましょう。自分の経験に合った事例からテンプレートを作っておくと良いでしょう。上司や受験経験者に文章を見てもらうのもオススメです。また、日建学院で記述文章の添削を受けてみるのも対策の近道でしょう。独学のみでは独りよがりになる可能性があります。施工経験記述の文章校正などが上手くできない場合、合格できる可能性は低くなってしまいます。


仮設・安全

「仮設・安全」に関しては過去問をベースに記述できるまで繰り返しトレーニングすることが重要です。共通項目を暗記し、違いを理解しながら、一次検定の「仮設・安全管理に関する内容」を文章で記述できるまで解きましょう。普段から業務で工事計画や安全管理をしている人には、それほど難しい勉強ではありません。しかし、業務に携わっていない場合、難しく感じる場合もあります。「仮設・安全」の記述は「〜に留意する」のように現在形で書くのがポイントとなります。


施工管理

「施工管理」は「バーチャート工程」や「ネットワーク工程」の問題が出題されます。「バーチャート」は縦軸に作業名を、横軸に所要日数を記述したものです。ここ最近はネット工程から主に出題されています。一次検定で出題された「フリーフロート」「クリティカルパス」などの用語をしっかり理解しておきましょう。


躯体施工

「躯体施工」は「土木」「鉄筋」「コンクリート」「鉄骨」に関する問題です。問題は1年ごとに出題方式が異なるため、出題傾向を把握する必要があります。躯体工事に携わっている人やゼネコンで施工管理を担当している人にはそれほど難しい問題ではありません。しかし業務に携わっていない人は、記述式・語句選択も過去問10年分は実施する必要があるでしょう。一次検定の「鉄筋」「コンクリート」は二次検定に応用できる問題があるため、何度も復習することをオススメいたします。


仕上げ施工

「仕上げ施工」は「防水」「石」「タイル」「屋根」「建具」「内装」「左官」などに関する問題です。仕上げ施工は躯体工事専門の人にとって、工法や種類が多岐に渡るため、難しく感じるケースが多いです。過去問を10年分くらいを解きつつ、一次検定の復習も並行すると良いでしょう。


法規

「法規」は「建設業法」「建築基準法」「労働安全衛生法」から出題されます。穴埋め問題は、過去問からの出題であっても、穴埋めの場所が異なる箇所があるため、法律の条文をしっかりと暗記することが重要です。ニュアンスが違っていたり、送り仮名が間違っていたりすると減点されてしまいます。

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1級建築施工管理技士の二次検定に受かるためには?

1級建築施工管理技士の二次検定に合格するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?ここから具体的に見ていきましょう。


学歴

1級建築施工管理技士の二次検定合格者の内訳を見ると、半数以上が大卒となっています。学歴は必須ではありませんが、大卒の方が二次検定を受験できる実務経験が短くなります。必要な実務経験は下記の通りです。

  • 大卒の場合:1年6ヵ月以上
  • 高卒の場合:4年6ヵ月以上
  • 中卒の場合:8年以上

参考:一般財団法人 建設業振興基金
「1級 建築 受検の手引(第二次検定)」より


勉強時間を確保する

1級建築施工管理技士の二次検定に合格するには、最低でも1日1時間以上の学習が必要だと言われています。出題される範囲が広いため、知識を定着させる学習スケジュールを立てることが重要になるでしょう。


経験記述対策をする

二次検定では経験記述対策が重要になります。配点も高く、現場経験や技術力が判定されます。学習の難易度が高く、記述した文章チェックも必要なため、資格スクール・通信講座などを検討する人が多いのが実情です。主要な資格スクールだと、ご自身の経験記述例を提出し、添削などのトレーニングを受講することができます。経験記述で失敗すると不合格になる可能性が高いため、経験記述のみスクールなどを利用するのもオススメです。


過去問を解く

合格するためには過去問を繰り返し解きましょう。過去問は過去10年分の問題を解くのがオススメです。


模擬試験を受ける

1級建築施工管理技士に合格するには模擬試験の受験がオススメです。ご自身で問題演習した際に正解できたとしても、実際の試験では解答できないこともあります。本試験慣れの意味合いからも、最終チェックの場として模擬試験に挑戦するのが良いでしょう。


経験記述は添削を受ける

経験記述は独学ではなく添削サービスを利用することをオススメします。経験記述は独学だと独りよがりになり、合格できない文章で記述している可能性があります。経験記述の文章を作る場合、例文集からアレンジすると採点官に見抜かれてしまいます。現場経験が少ない人でも合格できるような記述方法を教えてもらいましょう。


苦手分野を克服する

1級建築施工管理技士の二次検定では苦手分野を克服することがカギになります。特に業界経験が無い、または浅い場合、実業務が分からないため問題が難しいと感じることがあります。得意分野より時間をかけて反復学習することで、苦手分野を克服するようにしましょう。


動画を視聴する

1級建築施工管理技士の二次検定に合格するには、施工管理や法規についての幅広い知識と実務経験が必要です。テキストだけでも勉強できますが、効率的に勉強するには動画教材が良いでしょう。実際の施工現場動画に合わせた講師の説明などで、理解が深まり暗記もしやすくなります。

2022年度 1級建築施工管理技士 一次検定合格実績 当学院受講生1,396名[合格実績詳細]

まとめ

1級建築施工管理技士の二次試験は「二次検定」の名称に変更されました。二次検定の合格基準は得点60%以上となりますが、二次検定で最も注力すべき科目は経験記述です。経験記述は文章作成が必要となるため、独学では独りよがりになりがちです。資格スクールなどの第三者に、経験記述文章の添削やチェックをしてもらうことが有効な試験対策となります。経験記述部分は配点も高いため、ここをシッカリと対策しないと不合格になる可能性も高まります。また、その他の科目については、過去10年分の問題を繰り返し解きましょう。実業務に携わっている場合は学習が比較的容易だと思いますが、実業務に携わっていない場合などは、資格スクールの対策講座を利用することが1番効率的な対策となるでしょう。

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