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2020年 1級建築士設計製図課題発表

2020年
1級建築士設計製図課題

高齢者介護施設

[要求図書]

  • ●1階平面図・配置図(縮尺1/200)
  • ●各階平面図(縮尺1/200)
     ※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。
  • ●断面図(縮尺1/200)
  • ●面積表 
  • ●計画の要点等
  • (注1)
    居宅サービスを行う施設及び居住施設で構成する建築物の計画とする。
  • (注2)
    「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に規定する特別特定建築物の計画とする。
  • (注3)
    建築基準法令に適合した建築物の計画(建蔽率、容積率、高さの制限、延焼のおそれのある部分、防火区画、避難施設 等)とする。

[建築物の計画に当たっての留意事項]

  • 敷地の周辺環境に配慮して計画する。
  • バリアフリー、省エネルギー、セキュリティ等に配慮して計画する。
  • 各要求室を適切にゾーニングし、明快な動線計画とする。
  • 建築物全体が、構造耐力上、安全であるとともに、経済性に配慮して計画する。
  • 構造種別に応じた架構形式及びスパン割りを適切に計画するとともに、適切な断面寸法の部材を計画する。
  • 空気調和設備、給排水衛生設備、電気設備、昇降機設備等を適切に計画する。

[注意事項]

  • 「試験問題」及び上記の「建築物の計画に当たっての留意事項」を十分に理解したうえで、「設計製図の試験」に臨むようにして下さい。
    なお、建築基準法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図面等に対する重大な不適合」等と判断されます。

課題検証

1. 課題テーマと時代背景

日本の高齢化のスピードは、諸外国に比べて例をみないスピードで進行している。

65歳以上の高齢者人口は、現在3000万人を超えており(国民の約4人に1人、人口比約25%)、2025年には人口比30%以上、2055年には39%以上に達すると推測されている。また、65歳以上の高齢者のうち、「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ以上の高齢者が、今後5年間で約60万人増加し、2042年にピークを迎え、その後も75歳以上の高齢者の割合は増加していく見通しである。

こうした状況から、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度の介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援のサービスが一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指している。地域包括ケアシステムは、地方自治体が地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことになる。地域包括ケアシステムは、少子高齢化に対応するために国が進める政策の柱となっている。

今年度課題の「高齢者介護施設」についても、こうした地域とのつながりを視野に入れて考えることが必要であると考えられる。


■「居宅サービス」について
介護保険における居宅サービスは以下の12のサービスである。

  1. ・ 訪問介護
  2. ・ 訪問入浴介護
  3. ・ 訪問看護
  4. ・ 訪問リハビリテーション
  5. ・ 居宅療養管理指導
  6. ・ 通所介護(デイサービス)
  7. ・ 通所リハビリテーション
  8. ・ 短期入所生活介護(ショートステイサービス)
  9. ・ 短期入所療養介護
  10. ・ 特定施設入居者生活介護
  11. ・ 福祉用具貸与
  12. ・ 特定福祉用具販売


■「居住施設」について
厚生労働省の資料『介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて ―住まいとサービスの関係性―』によると、「高齢者向け住まい」として以下の施設が挙げられている。

  1. ・ 特別養護老人ホーム(従来型特養、新型特養)
  2. ・ 養護老人ホーム
  3. ・ 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  4. ・ 有料老人ホーム
  5. ・ サービス付き高齢者向け住宅
  6. ・ 認知症高齢者グループホーム

尚、同資料における「高齢者向け住宅」に関する統計資料では、「軽費老人ホーム」「有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」「シルバーハウジング」を対象としている。
介護保険の対象となる「特定施設入居者生活介護」の特定施設には、「有料老人ホーム」(有料老人ホームの基準を満たすサービス付き高齢者向け住宅を含む)「軽費老人ホーム」(ケアハウス)「養護老人ホーム」がある

  • *今後の高齢者人口の見通し(厚生労働省)
  • *認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ:日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できるレベル

計画地としては、訪問サービスの対象となる世帯の立地条件と、入居者のニーズとして、慣れ親しんだ地域での暮らしの継続ということから、「市街地」での出題が想定される。

高齢者向けの居住施設には要支援や要介護の方も入居できるため、日常生活の支援や生活機能向上のための施設が求められる。また同一建物内にデイサービスが併設されることで、入居者の安心感が高まることが考えられる。

以上のような状況をふまえた課題対策が、合否を分ける重要なポイントとなる。

2. 過去の類似出題について

「高齢者施設」の出題としては、平成11年 「高齢者施設を併設した集合住宅」がある。

なお、その年はサブテーマとして、「高齢者施設については、デイサービス(日帰り介護)及びショートステイ(短期入所生活介護)を行う施設である。」と指定されていた。

3~7階が集合住宅となる複合用途建物の設定で、階指定がされ、1階がデイサービス部門、2階がショートステイ部門、3~7階が住宅部門の建物構成となっていた。 [鉄骨鉄筋コンクリート造、地下1階、地上7階建で、延べ面積は3,700m2以上、4,200m2以下]

それぞれ利用者定員も設定され、デイサービス:20名、ショートステイ:16名であった。
また、近年の類似課題には、平成27年に出題された「市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅」、平成23年に出題された「介護老人保健施設」がある。 高齢者施設としては同様であるが、介護老人保健施設は介護度の高い人を対象にした、医療要素の高い施設となるため、求められる機能も変わってくる。

今年度の課題においては、伏図の要求がなく、1階平面図及び各階平面図の出題となっている。階数提示がないため、過去の本試験傾向をふまえると、5~7階建ての出題も予想できる。

また、答案用紙の大きさから、延べ面積は2,000~6,000m2程度になると想定される。

3. 計画上のポイント


高齢者施設を計画する上で、次のようなポイントが考えられる。

[建築計画]

  • ① アプローチについては、車でのアクセスや送迎車による送迎を考慮すると、車寄せの要求が想定される。車寄せから主出入口までの動線にも配慮が必要となる。
  • ② 居宅サービスを行う施設については、訪問型サービスのための諸室や車両留置スペース、通所型サービスのための諸室、短期入所型サービスのための諸室があり、これらを組み合わせた出題が考えられる。
  • ③ 居住施設については、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け集合住宅のような個室タイプの施設、グループホームなどの共同生活タイプの施設などが考えられる。また、用途の分類として福祉施設に該当する場合と共同住宅または寄宿舎に該当する場合が考えられる。
  • ④ 建築構成としては、居宅サービスを行う施設と居住施設が同一運営でエントランスホールを共用する場合と、デイサービスとサービス付き高齢者向け集合住宅のように利用形態が異なるため、動線を明確に分ける場合がある。ただし、居住施設の入居者が居宅サービスを行う施設にあるデイサービスを利用するといった設定も想定可能である。
  • ⑤ 居宅サービスを行う施設や居住施設に共同生活室(食堂)を設け、食事提供用として厨房を設けることも想定できる。厨房は共用となることも考えられるが、サービス動線を明確に分離する必要がある。

[構造計画]

  • ⑥ 3階建てから7階建て程度までが想定でき、階数による構造部材断面について対応できるようにしておく必要がある。
  • ⑦ 構造種別は鉄筋コンクリート造が想定される。架構形式については、純ラーメン架構以外に耐力壁付きラーメン架構についても理解しておく必要がある

[設備計画]

  • ⑧ 設備計画については、設備機器や設備シャフト等の位置に注意が必要である。 設備シャフトについては、給排水用シャフト(PS)、空調用シャフト(DSまたはPS)、電気用シャフト(EPS)をそれぞれ計画する必要があり、その位置及び寸法についても正しい把握が必要である。
  • ⑨ 設備としては、受変電設備(キュービクル)、受水槽、空調設備(空調機械室や室外機置場等)、共同浴室のための給湯器・貯湯槽、停電時や消防設備のための自家発機等が想定される。設置する場所及びその寸法については正しく理解しておくことが必要である。
  • ⑩ 設置する設備によっては使い勝手が向上したり、災害時の機能が付加されたりすることがある。設備機器の特性についても理解しておくと、より良い設備提案が可能になる。

[法規規制]

  • ⑪ 建蔽率の上限や高さ制限に違反した計画は、「重大な不適合」に該当し失格となる。また、延焼のおそれのある部分や防火区画、避難施設についても、法的内容の中でも非常に重要な項目であり、重大な不適合(失格要件)に該当することや大きな減点になる。課題において挙げられた法規を遵守することは絶対条件である。
  • ⑫ 近年の出題を考慮すると、建蔽率、容積率や高さ制限(斜線、高度規制等)については対応できるよう算定方法等を確認しておく必要がある。

4. 計画の要点等

例年、計画の要点が10問程度要求される。

建築計画・構造計画・設備計画において配慮した事項を記述式で要求されるが、重要なのは、実際に計画した建物と記述した内容に不整合がないことである。

建物の計画が優れていても、記述との不整合があれば、採点者の印象を下げ、大きな減点を受ける可能性が高いと言える。

計画の要点等の記述については、暗記した内容をそのまま記述するのではなく、設問で問われていることについて、内容を正確に理解した上で的確な記述することを心がける必要がある。

更に、近年の出題傾向としてイメージ図の記入は必須となっており、記述内容についてわかりやすく図式化することを練習しておくことが必要である。


今年度の課題に対する学習のポイントとしては以下の項目が挙げられる。

  1. ⅰ. 周辺環境に配慮した計画
  2. ⅱ. 屋外施設を含め周辺環境に配慮した配置計画
  3. ⅲ. バリアフリー、省エネルギー、セキュリティ等に配慮した計画
  4. ⅳ. 利用者と管理サービスの明確なゾーニング
  5. ⅴ. 特記事項欄から算定する要求室の面積
  6. ⅵ. 地盤状態や建物規模に適した基礎構造を含む建築物の構造計画
  7. ⅶ. 適切な設備計画
  8. ⅷ. 法令に適合した建築物の計画
  9. ⅸ. 記述問題に対応できる正確な知識

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